〜マッチ売りの少女〜
むかしむかしあるところに、マッチを売って生計をたてる少女がいました。少女「マッチ、マッチはいりませんか?」
世の中が幸せに包まれるクリスマスイブの夜も、少女はひとりマッチを売り続けます。
少女「マッチ、マッチはいりませんか?」
しかし世間の風は冷たく、道行く人々は少女に目を向ける事もなく道を行き交います。
少女の持つカゴの中にはまだたくさんのマッチが残っています。
少女「マッチ、マッチは…。困ったわ、マッチが売れないと今日も晩ご飯が食べられない…。
それにとても寒くて、凍えてしまいそう。」
少女は穴の空いた手袋をはずし、指先に息をはきかけます。
それでも、しもやけた少女の指先が暖まることはありません。
ふと、少女がカゴに目を落とすと、そこにはたくさんのマッチ。
これに火をつければ暖まれるかもしれない。
少女は少し悩みましたが、マッチを一本だけすってみることにしました。
「温かい…とても温かいわ。」
一本だけでも中身を使ってしまったら、この箱はもう売り物にならない。
少女は自分にそう言い聞かせて、もう一本、マッチに火をつけます。
「イラッ」
するとどうしたことでしょう、マッチの炎の中にとても幸せそうな光景が浮かび上がるではありませんか。
少女「今のはなんだったのかしら。とても幸せそうな人たちが見えた気がしたわ。
もう一本すってみたら、もう少し違うパターンで幸せそうな人たちが見えるかしら。」
少女はさらにマッチに火をつけます。
「イラッ」
少女「……。」
さらに火をつけます。
「イラッ」
火をつけます。
「イラッ」
「イラッ」
・
・
・
少女「全部おなじカップルか!!カメラ目線がうっとおしいわ!!!」
マッチをすってもマッチをすってもすってもすっても、そこに映るのは幸せそうにイチャつくカップルの姿だけ。
残された力を振り絞ってそう叫ぶと、少女は静かに倒れ込みました。
そして、倒れ込んだ少女に追い打ちをかけるかのように冷たい雪が降り始めます。
少女「もう、立ち上がれないわ…。主に気力がないわ…。
もしも、もしも生まれ変わることができるのなら。
クリスマスにあんまりお金がなくても独り身でも、暖かく受け入れてくれる
人たちがいる場所に生まれたい。
もしも、生まれ変わることができるのなら…。」
12月24日、25日の両日は
同性割!!!!
同性だけのグループのみならず、
お1人様でも全ドリンク半額!!
異性とご一緒でなければ!!
半!!額!!です!!
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