〜フランダースの犬〜
昔々、ベルギーのとある街に、画家を目指す少年ネロと、その愛犬パトラッシュが住んでいました。
2人の友情は種族の壁を越え、 苦しいときも悲しいときもいつも一緒。
牛乳屋のおじいさんが天に召されたときも一緒
保護者にして雇用主だったおじいさんを失っても、一人と一匹はつつましく幸せに暮らしていました。
おささなじみのおやじの富豪が職を斡旋してくれたりもしましたが、ネロは絵を描きたかったので断りました。
ネロ「まだ世間が僕の価値に気付いてないだけなんで」
「絵が売れたら億万長者だねパトラッシュ」
「この絵が売れたら高級レストランでディナーを食べようパトラッシュ」
「絵さえ売れれば全部うまくいくよパトラッシュ」
ネロは一心不乱に絵を描き続けました。
ひとつきたち、ふたつきたち、ネロの絵は売れないままおじいさんの遺産は底をつき、牛乳配達で稼いだ貯金もついには底をつき、家財道具を売り払ってなおその日のくらしに困るようになっても、ネロの絵は売れません。
そしてついに、ネロは病に倒れてしまいました。
「ごめんよ、パトラッシュ。」
「僕はもう、だめみたいだ…。」
「最後に、一目でいいから…。」
「教会で、明日のクリスマスにだけ公開される」
「ルーペンスの絵がみてみたいな」
「一緒に来てくれるかい?」
「ハッハッハッハッハッ」
「ハッハッハッハッハッ」
「えっ!!」
「えっ!?」
「えっ…」
こうしてパトラッシュ(女子)は、クリスマスを明日に控えてイケメンのボーイフレンドと去って行きました。
ひとり残されたネロは、特にすることもないのでうつろな目をしたまま教会へ向かい、壁にかけられたルーペンスの絵を前にうずくまり、つぶやくのでした。
「性別の壁は越えられなかったねパトラッシュ…」
「もしも生まれ変わったら…」
「そんなに贅沢はできなくても定職に就いて働こう。
そしてクリスマスは気の合う同性の友達と仲良くワイワイやりながら過ごすんだ…。」
「そう、クリスマスとクリスマスイブの二日間、同性だけで行けば全ドリンクが半額になるような居酒屋で…。」
12月24日、25日の両日は
同性割!!!!
同性だけのグループのみならず、
お1人様でも全ドリンク半額!!
異性とご一緒でなければ!!
半!!額!!です!!
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