昨日の昼ブログの続きです。

わりに軽いノリで修行を始めることになった僕ですが、の元に出向して数日のうちにさっそく「えらいことになった…」と思い始めました。

虎②
 野菜が出来すぎたから売ってこい。やり方は自分たちで考えろ。
 
最初は同期の社員と一緒に新種の野菜の営業を命じられました。
研修とか先輩のサポートとかそういうたぐいのモノは一切なかったので、なんだかわからないままに高級レストランやホテルなど、いろんなところに電話をかけた思い出があります。

塩味の野菜
塩味のする野菜にご興味はございませんか?

まったくと言っていいほど野菜は売れず、どうすんべー、と思っているうちに虎から更なる指令が下ります。

虎③
その野菜のパッケージを変えろ。
 
容器を作っている会社に片端から電話をかけてはサンプルを貰い、野菜を詰めてはその変化を記録する日々の始まりです。
おおよその候補が絞れ、次に様々な商社へ電話をかけてはとにかく値切る、という行為を繰り返しました。
商習慣に反する事を連発し、多くの方におしかりを頂きましたが、そのころ(入社3ヶ月目くらい)にはもう「下手打ったら(精神的に)殺される」という恐怖に支配されておりましたので、別に気になりませんでした。

そうこうしているうちに新しいパッケージは決まり、「生き延びた…」などと思って虎から見えない柱の裏で時間をつぶしていたときの事、来客と歓談していた虎に突如名前を呼ばれます。

虎④
種の入った巨峰の干しぶどうを売れ。

とある農家さんから持ち込まれた、種の入った巨峰の干しぶどう事業を命じられたのです。

エクセルを作ってめじめじと事業計画をつくり、本来就職した会社の人にデザインをお願いし、上がってきたパッケージにぶどうを詰めるための工場を探し、「どうせなら種類増やせ」という指示を受けて別な商材を探し、などしつつ、どうにか製品完成。

要所だけ抜くとこんな感じですが、この頃にはもう肌の質感がクレイアニメの登場人物みたいになっていました。

クレイアニメ
小数点以下二桁目の数字を間違えて人格を否定される日々

「できないとは言えない」という脅迫観念のもと、実現可能性の検討などは放棄して作られた事業計画だったため、膨大な量の干しぶどうが工場に積み上げられており、「売り切らなければ(精神的に)死ぬ」という恐怖の中、様々な高級スーパーで対面販売を行う日々が始まります。
追加発注を誘うため、売れ残りをひそかに自分で買い取るなどしたこともありました。

つづく
カテゴリー: ひまつブログ

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