昨日営業開始前の休憩中、自身の肝臓と経営していた繁盛バーを秤にかけて肝臓を選んだ元社長バイト(38)が

「昨日一日希死念慮について考えてました…」

と、話し始める。

(きしねんりょとは…?)

と思いつつも話を聞くに、「積極的に自殺するほどではないが、何かふとしたきっかけで死ぬならそれは別に忌避しない」というメンタリティの話らしく、それに対し

「あーすげーわかる。奇遇なことに一昨日俺も考えてたわ。」

「飽きるよねー。全然毎日相当楽しく生きてるし、積極的に自殺したいとはまったく思わねーけど、なんか事故に巻き込まれてポロッと死ぬならそれはそれで別に構わないわ。」

「せめて安楽死法制化して欲しいわー。『この飽きた状態でこの先何年生きるかわからない』のが一層ダルいから、『ここで死ぬ』できっちり期限切れるならそこまでは全力で楽しめるっしょ」

「老後の貯金も計画的にできるし。安楽死法制化したら経済活性化すると思うよ、マジで。今はいつまで生きるかわかんないからあるだけ無限に貯金しなきゃなんないじゃん。ヨボヨボの状態で半額弁当買い込むの辛すぎるし。」

といった内容で返答する私(39)。

暗い気持ちで共感したお前は今すぐ電話しろよ!!

心配されている方のため、私も元社長も、もとい少なくとも私は、おそらくだいたい全ての人類より人生を楽しんでいる自信があるため、上記一連の流れは「毎日毎日辛くて…もう生きていけない、死にたい…」という話ではなく、「生きるのは最高だよね!!でもずっとちょっとうっすら飽きは感じてるから、別にいつでもいいよね!!」という話、という旨申し添えた上で、だとてなんだ!!

なんだこの店は!!

仕込みと営業の間20分で!!

なんだこの話は!!

ここはガンジス川のほとりか!!


ということがありました。

その場にいたのは私と元社長そして長老植田(71)の3名であり、「いや全然そんなことないでしょ」派が長老植田だけだったため、必然世の中の大半は我々アラフォー二人と同じ心持ちであり、皆うすらぼんやりした黒い塊を常に視界の端に捉えつつ楽しく人生を生きているもの、と結論されたがしかし、その後元社長が帰宅し、代わりに片付けにやってきた留年バイトボーイ(23)に「お前どう?」と聞いたところ、1浪2留で平素暗いことばっかり言っている留年バイトボーイが「いや全然そんなことないですね」「絶対そちらがマイノリティですね」などと言い出して形勢がイーブンに。

さらには長老植田に「この仕事なんだからやっぱりお客さんに明るい雰囲気を持ってもらえるようでなきゃだめですよ、ね!!」と言われてしまう始末、それを受けてさらに

「いや違うんだって!!俺いろんな人に言ってるけど、生まれてこの方ずっと右肩上がりに人生どんどん面白くなってて、一回もその線が折れたことないしなんならこの先もどんどん面白くなってくと思ってるよ!!」

「でもそれはそれ、として、人は人の範疇を出られないからその先のより一層の面白さもなんとなく想像付くじゃん?ガツンと大金貰ったとて全部これまでの延長線上、みたいな。超高級ホテルで寝たとて『寝て起きる』自体は家の布団と変わんないでしょ?楽しいも辛いももう想像もつかないような越え方はしないだろう、それがなんか、みたいな話よ。」

「全然暗い話じゃなくてね。楽しいはめちゃくちゃ楽しいのよ。それはそれとして、って話で。」

的な熱弁を振るうも両名におそらく全く伝わらず。


がしかし二人に伝わらなかったとて、なんとなくこの店のカウンター、特に普段私が仕事している厨房奥側のカウンターに座る常連さんらはこの傾向がかなり強い気がする。

クリティカルにこんなガンジスのほとりトークは交わさずとも、会話の節々になんとなくそんな感じが感ぜられる。

そしてまだそこに座ってはいなくとも、上記一連の話は刺さる人にはめちゃくちゃ深く刺さっていると思う。

来いよ…、という気持ち。

こっち来てそこ座んなよ…、という気持ち。

爆笑しながらびっくりするほど暗い話しようぜ…。

あんたの居場所はこの居酒屋の俺の前だよ…。



気持ちを切り替えていただくための明るい夫婦の写真

と、しつつ、かつてないほど集客につながらなそうなここまでの記載はさておき、本日のおすすめは【大分産 活〆ひらめ】の昆布締め!!

昨日お客さんに提供した際の切れ端をちょろっといただいたところ、やはり圧倒的な美味しさ。

わりとしっかり寝かせたヒラメそのものの旨味に、さらに昆布のグルタミン酸による暴力的な旨味をプラス。

そりゃまあ絶対美味しいよね、ということでご来店の際にはぜひ。

そこそこな難があるのかもしれない私の内面に目を瞑れば最高の店で、本日もお待ちしております!!



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開店 17:30
閉店 24:00
(ラストオーダー 23:00)
定休日 月曜・木曜
※貸切のご予約は承ります

ご予約はこちら!!

【ご連絡事項】
・月・木は貸切専用営業日
定食メニュー強化しました

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本日の日替りメニュー



【冬季限定・鍋!!】

・湯豆腐 1,000(1,100)
・もつ鍋 1,400(1.540)
・鶏ちゃんこ鍋 1,600(1,740)
・豚キムチ鍋 1,800()1,980

・〆ゾースイセット 200
・〆うどんセット 200


【売切御免の限定地酒】

・獺祭 純米大吟醸45 山口 1,050(1,155)


※その他定番メニューも多数ございます




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