「おいらの名前は佐伯貴浩。」
「この店じゃ『チャン』って呼ばれてる。」
「最初は『たかちゃん』だったんだけど。」
「いつか『チャンタカ』に変わって」
「いまじゃ『チャン』だけが残ったってわけさ。」
「今日はそんなおいらの話を聞いて欲しい。」
「いいかい?」
「今朝出勤してきたら」
「おいらのポジションの前に妙な棚が出来ていたんだ。」
「おいら何も聞いてない。」
「そこには」
しまらっきょう
長ネギ
「昨日のしまらっきょうの残りと」
「ネギの切れっ端が埋まった鉢」
「そして」
育てろってか…
「オーナーの新たな嫌がらせ」
「普通に考えてムリだろ…」
「……こうしておいらとしまらっきょう」
「そして長ネギの切れっ端の」
「物語が始まったんだ。」
佐伯再生農場①
〜おいらとネギとらっきょうと〜
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